オーストラリアのレジュメの書き方 — 日本の履歴書との違いと、そのまま使える骨組み

オーストラリア全国最終更新:

結論:日本の履歴書と、ここが違います

日本の履歴書 オーストラリアのレジュメ
顔写真 貼るのが一般的 入れません
生年月日・性別 書く欄がある 書きません
様式 決まったフォーマット 決まった様式はない
使い回し 同じものを使うことが多い 求人ごとに内容を調整します
中身 職歴の羅列 業務内容だけでなく成果を書きます

顔写真・生年月日・性別を書かないのは、差別につながる情報を選考から外すためです。 日本の感覚で入れてしまうと、それだけで浮きます。


分量と基本ルール

  • 職歴が少ないうちは 1〜2ページ
  • 経験や学歴が多ければ3ページでも構いませんが、不要な情報で水増ししない
  • 同じレジュメを全部の求人に送らない
  • 求人広告に書かれているスキル・資格・仕事内容のキーワードを自然に入れる
  • 職歴は新しいものから古いものの順に書く

構成

1. Contact details

  • 氏名
  • メールアドレス
  • 電話番号

住所は入れなくて構いません。 入れたほうがよい場面もありますが、必須ではありません。

連絡先をヘッダーに入れないでください。 採用管理ソフトがヘッダーやフッターを 読み取れないことがあります。Youth Central はヘッダー自体を使わないほうがよいとしています。 フッターに入れる場合は、必ず本文にも同じ情報を書いてください。

2. Opening statement

自分がどういう人か、どこで学び・働いてきたか、その仕事に何をもたらせるか。目安は6行程度です。

書き出しの1文で「自分が何者で、何をもたらせるか」を述べ、 続けてその仕事に合うスキルと人物面を書きます。

一人称で書きますが、“I” は書きません。 “I did this” ではなく “Did this” の形にします。ここは日本語話者が必ず戸惑うところです。

3. Key skills and strengths

応募する仕事に関係するスキルを 10〜15個。Youth Central はこの数を明示しています。

求人広告に Essential(必須)と Desirable(歓迎)の条件が書かれていることがあります。 Essential は全項目に、Desirable はできるだけ多くに対応させてください。

書く材料は、過去の仕事だけではありません。学業、実習、ボランティアで やったこと・できるようになったことも含めます。

4. Technical / Software skills

使える技術やソフトの名前を短く並べます。

  • ワープロ・表計算ソフト
  • プログラミング言語
  • 機器(レジ、EFTPOS など)

飲食・小売の応募では、レジや EFTPOS を触れることが具体的な強みになります。

5. Personal attributes

職歴が少ない人ほど、ここが効きます。 渡豪直後で現地の職歴がない人に向けた節です。

信頼できる、正直である、覚えが早い、といった人物面を 3〜5個書きます。

ただし Key skills の代わりにしてはいけません。 両方書きます。

6. Education

通常は最も高い学歴だけで足ります。成績は、それが仕事への適性を示す場合を除いて不要です。

書けるなら、学業上の実績(受賞、役職、所属していた団体など)を箇条書きで数点添えます。

7. Employment / Volunteering / Placement

  • 職種名
  • 会社・施設名
  • 勤務期間
  • 主な業務
  • 成果や貢献

8. References / Referees

自分を良く推薦してくれる人を2人。 できれば一緒に働いたことのある人が望ましいです。 氏名・役職・連絡が取れる手段を書きます。

書く前に、必ず本人の許可を取ってください。

Testimonials(推薦のひとこと)

同僚・教員・元雇用主に、自分について2〜3文書いてもらったものです。 学歴や職歴の節に添えると、スキルの裏づけになります。

1〜2件で十分です。3件以上は多すぎます。 推薦文をくれた人は、 Referees にも入れておくのが自然です。


職歴が少なくても書けること

有給の仕事だけが職歴ではありません。次のものも使えます。

  • ボランティア
  • 大学や TAFE の実習
  • 学校のプロジェクト
  • クラブ・コミュニティ活動
  • イベント運営
  • 家族経営の仕事の手伝い

渡豪直後で現地の職歴がゼロでも、書ける材料はあります。


入れない方がよい情報

Youth Central は、通常これらは不要としています。

  • 生年月日
  • 性別
  • 健康状態
  • 障害や病歴
  • 顔写真
  • 必要のない詳しい住所
  • 応募職種と関係のない個人情報

採用管理ソフト(ATS)を通すために

多くの採用側が、応募書類をソフトで読み取ってキーワードを探しています。 キーワードが合わない応募は自動で落とされるとされています。 人が読む前に機械が処理するので、凝ったデザインはむしろ不利になります。

フォントと文字サイズ

Youth Central が具体的に挙げているのは次の4つです。

  • Verdana
  • Arial
  • Century Gothic
  • Calibri

本文は 10〜11pt、見出しは最大でも 12〜14pt。 大きな見出しで区切らないこと。

表を使わない

レイアウトのために表を使うテンプレートがありますが、表を読めないソフトがあります。 改行と簡単な書式(段組み程度)だけで組んでください。

PDF ではなく Word で出す

PDF を読めないソフトがあります。 求人側が PDF を指定していない限り、 Word 形式(.doc / .docx)で提出してください。

キーワードの拾い方

求人広告を読んで、そこで使われている言葉をリストにします。 広告がない場合は、求人サイトで似た仕事の広告を見て言葉を集めます。

ソフトが探すのは、スキル・職種・活動・資格・ソフト・機器の名前です。 集めた言葉は Opening statement、Key skills、学歴、職歴に散らして入れます。


そのまま使える骨組み

FULL NAME
Phone | Email

PROFESSIONAL SUMMARY
応募職種に関係する経験、学歴、強みを短くまとめる。

KEY SKILLS
- Customer service
- Teamwork
- Communication
- Time management
- Microsoft Office

EDUCATION
Course name — Institution
Year – Present

WORK EXPERIENCE / VOLUNTEERING
Position — Organisation
Month Year – Month Year
- Action verb + 業務内容
- Action verb + 成果や貢献

CERTIFICATES
- RSA
- First Aid
- Working with Children Check

REFEREES
Available on request

上の骨組みのうち、CERTIFICATES の欄は Youth Central の指針ではなく、 オーストラリアで働くうえで一般的に求められる資格を当サイトで補ったものです。

資格について

飲食で働くなら RSA(Responsible Service of Alcohol)、 子どもに関わる仕事なら Working with Children Check が必要になることがあります。 持っていれば必ず書いてください。応募できる求人の幅が変わります。


カバーレター

1ページ程度で、次の内容を書きます。

  • どの仕事に応募しているか
  • なぜその会社・仕事に興味があるか
  • 求人条件を満たす経験・スキル
  • 会社にどう貢献できるか
  • 面接の機会を希望していること

よくある間違い

全部の求人に同じレジュメを送る

一番多い失敗です。求人ごとにキーワードと Key skills を調整してください。

顔写真・生年月日・性別を入れる

日本の履歴書の感覚をそのまま持ち込んだ形です。入れない方が自然です。

業務を並べるだけで成果を書かない

「レジ業務」ではなく「1日平均150人の会計を担当」のように、 数字や結果が入ると具体性が出ます。

複雑な表・画像・デザインを使う

見栄えは良くても、採用管理ソフトが読み取れません。 画像や写真は採用担当者にも嫌われます。

Referee の許可を取らずに連絡先を書く

先方に迷惑がかかりますし、印象も悪くなります。

誤字を残したまま出す

Youth Central は「スペルミスのある応募書類を出せば、面接に進めないことが確実」 とまで書いています。

そして社名や過去の勤務先名の間違いは、誤字より重いとされています。 自分でスペルチェックをしたうえで、必ず他の人にも読んでもらってください。


誰かに見てもらう

Youth Central は、他の人にレビューしてもらうことを「極めて重要」としています。 おかしいところを本当に指摘してくれる人を選んでください。

  • 同僚
  • 元の雇用主
  • 教員
  • キャリアカウンセラー
  • 保護者

有料でよければ、Career Development Association of Australia が レビューを行う専門機関の一覧を出しています。

日本から来たばかりで頼れる人がいない場合は、通っている学校の Student Services やキャリア支援窓口に相談するのが現実的です。


公開前チェックリスト

  • 出典を Youth Central に設定(決定ログ 0012)
  • 公式ページの原典で全項目を確認(2026-07-27。構成8項目・フォント・文字サイズ・ Personal attributes・Testimonials・レビューの節を追加)
  • Sample resumes の実物を見て、骨組みを実例に寄せる